いよいよ4月が近づいてきたな。
早い。
9月30日に、初めて学年主任に辞意を伝えて。
12月9日に、教頭先生に辞表を出して。
2月12日に、人事発表があって。
なんか毎回毎回、緊張してた。
気が重かった。
おれ、いつもこんなだな。
きっと、ものすごい効率の悪い人生なんだと思う。
他の人なら、全く時間も労力もかからないであろうことが、ものすごく大変だったりする。
これからは、目的を持って生きる。
今までは、それがなかったから。
なんで気づかなかったんだろう。
本当は、それを一番最初に決めるべきだ。
決めるために、探すべきだ。
10年前に、20年前に、30年前に。
いやー、おっそ。
でもいいや。
(いいか?)
大学生の時に読んだ、鴻上尚史さんのエッセイにこんなことが書いてあった。
何をしたらいいのかわからない大学生に宛てたメッセージだったと思う。
「授業に出ないこと。そうしたら何かしなきゃと、焦る。その時に自分の生きる目的を探すことになる。それが大事。ただしこの手法は文系のみ。理系は出席しないと単位が取れないから。」
あまり覚えていないけど、そんな内容だったと思う。
僕は、それを読んだ時、そんなことできる人なんているのか、って思った。
少なくとも、僕は絶対にできないだろうと。
怖すぎるだろって。
僕だったら、単位も取りながら、何か探すだろうって。
要は、レールから外れることが考えられなかった。
でも結局、レールに乗り続けて、ぬくぬくとその時その時を過ごして、43歳になって「いいのかこれで」ってなった。
何だか、人生どっかでは、決定的に、生きる目的のために決断しなきゃいけないものなのかなって思った。
大袈裟なこと言ってるな。
たかが辞表を出したくらいで。
でも、そうだと思う。
大学時代の後輩に、プロのドラマーになったT君という人がいる。
今現在も、大活躍している。
当時は一緒に何度か演奏した。
彼が、本格的にドラムを始めたのは大学1年生の時。
初めて見た時は、そんなにうまいとは思わなかった。
彼は、大学卒業後、アルバイトをしながらバンド活動を続けていました。
でも、そのバンドが解散した。
彼は、このままではただのアルバイターになってしまうって、かなり焦ったそう。
その時に彼がとった行動が、僕は頭から離れない。
『名刺を作った』んだそうです。
何の名刺かって?
『プロドラマー T』の名刺ですよ。
もちろん、実績も知名度もほとんどゼロの状態の時に、です。
そして、それを配りまくったそうです。
T君曰く、「別に資格があるわけじゃないんだから、ある意味、言ったもん勝ち」ということです。
ちなみにこの話、T君から直接聞いたわけじゃないです。
何かのインタビュー記事で、読んだ話です。
そして、声が掛かればノーギャラだろうが何だろうが引き受け、顔を売り続けたそうです。
その時の彼は20代なかごろだよね。
今では、誰もが知ってる大物アーティストのツアーにも参加する、ドラマーになっている。
「名刺配り」、もちろんそれだけが勝因ではないだろうけど、彼自身が、あの時の名刺配りが、今の自分に繋がっているって、名言してた。
なんだろう。
やっぱ、すごいと思う。
特に身近だった人である分、その決断の迫力を感じる。
4月が本当に近づいてきた。
はえー。
僕は、いまだにこれからの現実をわかってないのかもしれない。
でも、こうするより他になかったって、いつも思います。